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【エルデンリング】神を弑して王となるオープンワールドの死にゲー【レビュー】

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フロムの新作! オープンワールドの“死にゲー”

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フロム・ソフトウェアの最新作『ELDEN RING』、クリアしました。
「すごく話題になってるしやってみよー」くらいの軽い気持ちで始めたのですが、めちゃくちゃハマってしまいまして、ざっと130時間ほどかけてじっくりたっぷり遊びまくりました。それどころか2キャラ目まで始めてしまいました。この感動を伝えたくてたまらなくなってしまったので、感想を語るとともにこのゲームのご紹介をさせていただこうと思います。

基本情報は下記のとおりです。

タイトル:ELDEN RING(エルデンリング)
ハード :PS5, PS4, Xbox, PC
発売日 :2022年2月25日(金)
価格  :9,240円(税込)

フロムゲーはこのエルデンリングが初めてでした。フロム・ソフトウェアのゲームといえば『ダークソウル』、『ダークソウル』といえば高難易度の“死にゲー”という印象でして、アクションは好きだけど得意ではない勢としては、ちょっとプレイする勇気がなかったのです。
それでも今回やってみようかなと思ったのは、「単純に、話題になっていたから」ということと、「オープンワールドのゲームだったから」でした。BotW2を待ちわびていただけに、オープンワールドゲーがやりたくてしかたなかったんですよね。
そしてやってみたらこれがもう面白くって語らずにはいられなかったのです。アクションが苦手でも、アクションが好きなら乗り越えられる、良い塩梅の難しさでした。

エルデンリングってどんなゲーム?

『エルデンリング』は、ダークファンタジーな世界観の、オープンワールドアクションゲームです。
アクションゲームとしての難易度は高めで、いわゆる“死にゲー”と呼ばれるジャンルになります。

プロローグ

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永遠の女王マリカを戴く狭間の地で
黄金樹の根源たる、エルデンリングが砕けた

マリカの血を受けた子供たち、デミゴッドたちは
エルデンリングの破片たる大ルーンを手にし
その力に狂い、歪み、破砕戦争を起こし…

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大いなる意思に見捨てられた

そして、かつて瞳から黄金の祝福を失い
狭間の地を追われた褪せ人たちの元に
祝福の導きがもたらされる

祝福なく、死にきれぬ死者たちよ
導きに従い、霧の海の先、狭間の地に向かい
エルデンリングに見えよ

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そして、エルデの王となるがよい

──エルデンリング公式Webサイトより──

物語の舞台と冒険の目的

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舞台となるのは、神や神の子たるデミゴッドが君臨する“狭間の地”と呼ばれる場所。各地に巨大な“黄金樹”が根ざし、黄金色の木の葉が舞う広大な大地は、廃れ果て、幻想的でありながら、どこか儚い印象を受けます。
プレイヤーたる“褪せ人”は、神話を書き換えるがごとく、神やデミゴッドを打ち倒し、この地を統べるエルデの王となることを目指します。

オープンワールドゲーム

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エルデンリングはオープンワールドのアクションゲームです。
オープンワールドの有名どころと言えば、やはり『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でしょうか。新しい『ポケットモンスター スカーレット・ヴァイオレット』もオープンワールドになると発表されていますね。
多くのゲームは、1ステージ目をクリアしたら2ステージ目、2ステージ目をクリアしたら3ステージ目……と、ゲームスタートからクリアまでの攻略の順序が決まっているかと思います。
それに対し、オープンワールドのゲームは、プレイヤーが冒険するフィールドが開かれた状態で始まり、最初期の段階からあらゆる場所に移動して探索することが可能なのです。そのため、攻略の順序が決められていないので、人によってクリアまでの道程が全く異なってきます。

ゲームシステム

アクションゲームですが、プレイスキルのみで攻略しなければならないわけではなく、プレイヤーキャラクターは「レベル」と「装備」で数値的に強くすることができます。
レベルアップはステータス振り分け式なので、自分のバトルスタイルによって、どの能力値を伸ばしたいかが変わってきます。

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また、武器の種類がかなり豊富で、武器ごとに攻撃モーションが異なる上、近接攻撃だけでなく魔法攻撃もあるので、自分に合った戦闘スタイルを見つけていけるのも面白いところ。

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盾と剣を持つスタンダードなスタイルから、右手に剣・左手に杖の魔法剣士スタイル、武蔵のような二刀流のスタイルまで、かなり自由度が高いです。

エルデンリングの特徴

“死にゲー”

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たびたびお伝えしていますが、エルデンリングは“死にゲー”です。
「死にゲー」とは何かと言うと、めちゃくちゃ死にまくる(殺されまくる)難易度設定のゲームのことです。

とりあえず敵がこちらより強いのです。
立ち回り方ってやつを身につけるまでは、その辺にわんさといるモブ敵さえザコになりません。
ボスにいたっては圧倒的に強いです。こちらは必死に何度も斬り付けなければ到底倒せないのに、ボスの方は2, 3回攻撃を当てればさっと殺れちゃうのです。加えて、どんだけ攻撃パターン用意されてるんだってくらい多彩な攻撃をしかけてきますし、予備動作を確認した直後に素直に避けられない遅延攻撃なんかもしてきやがります。

何度もやられながら、敵の予備動作から次の攻撃を予測して回避方法やカウンター方法を模索したり、有効な属性が付与された武器に変えてみたり、単純にレベル上げをしたり、より強い防具を探しにいったり、そして時には「あのイカれた攻撃してこないパターン来い!!」とお祈りしてみたり……。
何度も何度も挑んで、試行錯誤を繰り返し、やっとの思いで勝つことを楽しむゲームなのです。
(もちろんプレイヤーのアクションスキルによってはその限りではないのでしょうが……。)

そんなのストレスマッハでは?と思われるかもしれませんが、頑張って勝った時の達成感がたまらん気持ちいいのです。脳汁がやばいです。

装備の重量

“ソウルライク”なゲームではお馴染みらしいのですが、主人公には装備可能な「最大重量」というステータス値が存在します。
装備している武器・防具の重さによって、移動スピードやジャンプ・回避の性能が変わってきます。
基本的には、攻撃力が高い武器やダメージカット率(防御力)が高い防具の方が重くなるので、自分が許容できる回避性能を保てる程度の重さになるよう、装備を考えなければなりません。とりあえず新しく入手した数値の高い武器・防具を装備しときゃいい、という感じにはならないわけです。
個人的にはこの仕様、なるほどたしかにそりゃそうかと、リアルで面白いなと思いました。

お金=経験値

こちらも“ソウルライク”なゲームではお馴染みらしいのですが、敵を倒した時に得られる「ルーン」は、主人公のレベルを上げる際に必要な経験値であり、商品を購入する際に必要なお金にもなります。
これにより、レベル上げとアイテム購入、どちらを優先すべきか、という他のゲームではあまりない検討事項が生じることになります。それがまた面白いところなんですよね。
さらに恐ろしいことに、このルーンってやつは、死ぬとその場に落としてしまい、その落としたルーンを回収できずに再び死ぬと、失われてしまうのです。お金ではないので、どこかに預けておくようなこともできません。
大量にルーンを持っている状態でうっかりボス戦に突入してしまった時の緊張感は半端ないです。

NPCキャラクターと敵対と殺害

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エルデンリングには、NPCキャラクターが多数登場します。
時には一緒に戦ってくれたり、何かを譲ってくれたり、小馬鹿にしてきたり、アドバイスをくれたりする彼らには、みな名前があり、個性があり、ここに至るまでの背景があります。イベントが用意されているNPCも多く、何度も話す場合もあるので、愛着が湧いてくるキャラクターもちらほら出てきてしまうと思います。
そんなNPCキャラクターたち、ほぼ全ての人を問答無用で殺害することができます
多くのゲームはNPCキャラクターに当たり判定がないので、「なんかムカつくこと言ってきたからすり抜けるけどとりあえず斬りかかる」ような茶番をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
そんなことをすると“敵対”され、本格的に殺しにかかってこられます。

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一度殺されても敵対状態は解除されないので、近くにやってくると一生殴りかかられます。
そして、主人公は殺されても何度でも復活しますが、NPCは死ぬと二度と復活しません。当然そのNPCが関わるイベントも進められなくなるので、うっかり殺害してしまった場合は2周目にいくしかなくなってしまいます。

気になった点

ソウルライクゲームが初めてだったということもあり、プレイしていて個人的に気になったところもお伝えしておきます。

落下死の基準

落下死の基準が曖昧と言うのか、どうも高さだけで判断できないのです。
BotWなどではしっかり物理演算をしているので、どの程度の高さから落ちるとどの程度のダメージを受けるのかある程度予想できますし、崖を滑るように降りればノーダメージで下に移動できたりするのですが、このエルデンリングは、高低差による落下ダメージの死とは別に、“落下死エリア”による死が設定されているようなのです。
そのため、この高さは絶対ダメでしょってところでなぜか平気だったり、全然高くないじゃんってところで即落下死扱いになったりします。

唐突なアスレチック

城やら砦やら塔やら樹やらと、主人公はいたる場所に乗り込んでいくことになります。基本はいたって普通の広い道を進んでいくのですが、唐突にマリオのようなアスレチックをしなければ先に進めない場面が訪れます。
装飾に違いない壁の縁を進んだり、屋根の上の穴から屋内の梁に乗って下りたり、ニンテンドー系のゲームだったら隠し道もしくは上手い人が使う時短ルートのような「え、ここ通れるの?」みたいな道が順路なことがあります。
ついさっきまでわかりやすく道を進んできたのに急に切り替わるので、行けそうなところはすべからく行ってみる!の精神がないと、どうやってボスに到達すればいいかわからない、そもそもボスがどこにいるのかもわからない状態になることがあります。

NPCイベントのヒント

狭間の地の様々な場所で出会うNPCキャラクターたちには、それぞれ“イベント”が用意されています。中には複数のキャラクターたちが関わるイベントもあり、物語を深く知る上で欠かせない要素なのですが、いかんせんこのNPCイベントのヒントが薄いのです。「この場を離れようと思います」と言っていなくなったNPCが、どこに行ったのか全然わからないのです。エリアくらいは教えてくれることもあるものの、広大なフィールドを探し回るのは厳しいと言わざるを得ません。オープンワールドで攻略順が自由なこともあり、一度訪れた特に何もない場所をもう一度訪れることはそうそうないので、自力でやろうとすると「そういえばあの人結局どうなったんだろう」状態になることが多々あります。
さらには、特定のエリアに到達するとフラグが折れてイベント進行が不可になるようなことも多く、1周目であらゆるキャラクターのイベントを完璧にこなすには攻略サイトに頼るほかないと思います。

全体的な感想

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まず一言でお伝えすると、めちゃくちゃ面白かったです。単純に好みのゲームでした。
世界観が好きでしたし、じわじわとそれとなくわかってくる大きな物語や、意外と個性的なNPCキャラクターたちの背景など、知れば知るほどハマっていきました。
そして何より、ボスとの戦闘がなんだかんだすごく楽しかったです。敵の攻撃ばっかり高威力・広範囲で、おまけに状態異常まで付加してきやがったりして、全然勝てなくて、何度「ずるい!」と吼えたかわかりません。
それでも、何度も挑んでいるうちに、だんだん敵の攻撃が見えるようになってきて、これはディレイ攻撃だからちゃんと振りを見てから避ける!とか、この攻撃は前に回避して距離を詰めれば攻撃を入れられる!とか、安全地帯を見つけてチクチク遠距離攻撃して「卑怯とは言うまいな?」とか、ちゃんと自分が学習して成長していく実感が得られて、本当に気持ちがよかったです。

さすがに万人に勧められるゲームではありませんが、ダークファンタジーな世界観に抵抗がなく、アクションゲームが好きな方には、ぜひプレイしていただきたいです。

さいごに

初めてのフロムゲーだったんですが、プレイできてよかったと心から思いました。
もし、エルデンリング2が出るのなら絶対買いますし、DLCがボスやステージ追加なら買っちゃいますね。
サントラも切実に欲しいです。神肌系とラスボスの戦闘曲が格好よくて、ずっと脳内リピートされてます。